# レポート
イベント「Open Developers Conference2023」開催レポート
2023/08/26に開催したイベント「Open Developers Conference2023」のレポートです。
2023.09.26
イベント概要
2023年8月26日(土)、オープンデベロッパーズカンファレンス実行委員会の主催にて「Open Developers Conference2023」が開催されました。開発者とインフラエンジニアの交流の場として、「DevOps」「開発」「開発者」をキーワードに最新情報の交換が行われました。
イベント内容
はじめに、日本電気株式会社 姉崎氏による「OSSライセンスの選択方法」のテーマのもと、OSSを創作する開発者向けの講演が行われました。OSSライセンスは、開発されたOSSをコピーしたい受領者に対して、条件を満たした上で自由に再頒布ができるよう複製権の行使を許諾するものだという位置づけにあり、複製権はOSS著作者が有していることを忘れてはならないと、姉崎氏は強調しました。また、OSS開発者は、各OSSライセンスの条件によって、OSSを受領する人のどういう行動が期待できるか、そのメリット・デメリットでOSSライセンスを選択することが好ましいといいます。
次に、OpenChain Japan Work Group 小泉氏より、OSSの社内教育を実践する参加者向けの講演「OSS教育資料を作りました」が行われました。OpenChain JWG 教育SGにより作成された教育資料の共有、また、教育資料を作成した経緯から、公開されている資料のコンテンツまで網羅的に解説がありました。今後は、既存の教育資料の応用編を作成し、また、各社のOSS教育の課題の事例を検討することでこれからの教育SGの活動テーマの検討に繋げていきたいとのことです。
午後のセッションは、モウフカブール 大澤氏による「商業出版をすることになったら―雑誌や書籍でアウトプットする―」から始まりました。開発者が情報発信をする機会が増える中で、記事や書籍の執筆依頼を受けた際のテーマ決め、構成案の作成、原稿の書き方のポイントなど、技術系分野ならではの視点から詳細まで説明がありました。依頼を受けた際にはエンジニアに執筆を依頼したい意図を理解し、また、出版社に企画を持ち込む際には自分の研究分野とテーマが合致している出版社を選ぶことが大切だといいます。
そして、Avintonジャパン株式会社 中瀬氏、稲川氏より、「機械学習基盤としてのKubernetes」についての講演に続きます。ビッグデータ解析及び機械学習基盤であり、Kubernetesをコア技術として採用している「Avinton Data Platform」を用いた機械学習プロジェクトやCI/CDについて解説がありました。ツールを活用することで、機械学習モデルの構築ワークフロー、サービング、デプロイのそれぞれの業務において大幅な効率化を実現することができたと強調します。
講演も後半に差しかかり、「CMSもAPIもおまかせ!ヘッドレス対応したbaserCMS 5の活用術」と題し、baserCMSユーザーグループ 桃井氏より、CMS機能の紹介とbaserCMS 5のヘッドレス機能、それぞれの活用方法について解説がありました。baserCMSはWebクリエイターのためのWeb構築プラットフォームで、CMS機能に加え、最新バージョンbaserCMS5ではREST APIやローコードを備えたヘッドレスとして、データAPIプラットフォームとしても活用できるようになりました。開発中の機能も含め、今後コミュニティ全体でプラットフォームを活性化していきたいと今後の動きについてもお話がありました。
次に、株式会社NTTデータ イントラマート 谷中氏より、「ローコード開発入門」についての講演に進みます。最低限の必要なソースコードのみを記述してシステムを開発することを可能にし、人材不足の解決策として注目されるローコード開発。ノーコードとの違い、ノーコードとローコードの違い、パッケージ開発とスクラッチ開発の違いなど、システム開発において必須となってきている知識について網羅して確認できる機会となりました。
続いて、株式会社インプリム 内田氏によるセッション「オープンソースのノーコード・ローコード開発ツール『プリザンター』」が行われました。ノーコードでのワークフロー開発、APIを使った外部システムとの連携の実演、企業での導入事例などの紹介がありました。また、実際に「プリザンター」のデモンストレーションとしてツールを使用しながら、業務への活用方法が説明されました。
最後に、日本仮想技術株式会社 宮原氏よる「今さら聞けない人のためのDevOps超入門」によってイベントは締められました。DevOpsの概念、DevOpsを支える技術やメリット・デメリットに加え、DevOpsを導入するに当たって把握しておくべきフローなども挙げられました。DevOpsを社内で実現する際に、それぞれがカバーする業務だけではなく、全体の開発手法やフローを共通認識として確認することの重要性が強調され、会場の共感を呼びました。
イベント主催
株式会社ビジョナリーエンジン
所在地:東京都 港区 浜松町2-2-15 ダイヤビル2F
公式ホームページ:https://visionary-engine.com/
docomo R&D OPEN LAB ODAIBA
所在地:東京都港区台場2-3-2 台場フロンティアビル 12F
アクセス:お台場海浜公園駅から徒歩1分、東京テレポート駅から徒歩3分
公式ホームページ:https://docomo-openlab.jp/
docomo R&D OPEN LAB ODAIBAは、コワーキングはもちろんイベントやプレゼンテーションなど目的に合わせて活用できる3つのエリアを提供しています。オープンな環境とクリエイティビティを刺激する最新の機材で、人と技術の交流による新しいものづくりを促進します。