イベント「UEFN.Tokyo 勉強会 03 Verse Night」レポートのサムネイル画像

# レポート

イベント「UEFN.Tokyo 勉強会 03 Verse Night」レポート

2024年2月9日に開催された「UEFN.Tokyo 勉強会 03 Verse Night」のレポートです。

2024.02.28

UEFNについて / About UEFN

UEFNは、Fortniteのクリエイティブを制作可能なUnreal Engineをベースにしたツールです。 UEFNを使うことによって、フォートナイト上に自分だけの「島」を創造したり、ゲームを作ることができます。 また、プログラミング言語 Verse を使うことで、多くのカスタマイズとユニークなインタラクションを追加することができます。本勉強会では、UEFNについて知りたい方、Unreal Engineやフォートナイトに興味がある方、ゲーム開発を学びたい方、またすでに開発経験がある方など、様々な方々を歓迎、継続して毎月開催することを目指しています。

Verse Night

今回は、特にVerseに焦点を当てた勉強会を開催しました。 Verseを利用したカスタマイズや実践的な内容を議論しながら共有できる会にしていくことがねらいです。

イベント概要

Verseの基本から、メジャーなクラス設計パターンであるMVPをVerseに適用する方法まで、4つのセッションが行われました。

イベント名:UEFN.Tokyo 勉強会 03 Verse Night

プログラム

  • 18:30〜 開場 / Doors Open
  • 19:00〜19:05 勉強会について
  • 19:05〜19:15 Verse入門 Taiki ( @r_etx )
  • 19:15〜19:30 Verseを使ってマップ開発を加速!! ICE_N( @ice_n_game )
  • 19:30〜19:45 クラス設計を意識して実装する MVPパターン編 Eisuke( @KEisuke62350514 )
  • 19:45〜20:00 タイクーン制作のためのVerse実装Tips イワケン( @iwaken71 )
  • 20:00〜21:30 懇親会 / Networking
  • 21:30 撤収 / Doors Close

勉強会Youtubeアーカイブ

Verse入門 Taiki ( @r_etx )

川さんは、UEFN(Unreal Editor for Fortnite)におけるVerseの基本を紹介。

UEFNでマルチプレイゲームを制作する時、Verseコードもマルチプレイを意識した設計が必要となります。

UEFNにおいて、プレイヤーに関係するクラスは下記画像のような関係になっていると述べ、playspace」クラスを起点とした構造を絵にしたものがこちらです。

マルチプレイゲームをVerseで作る上での注意点、Verseの特徴として、クライアント側での処理を記述できない都合上、プレイヤーの整合性がとれるよう実装しなければならないと述べました。

Verseを使ってマップ開発を加速!! ICE_N( @ice_n_game )

続いてICE_Nさんは、Verseを活用してマップ開発を効率的に行うポイントを解説しました。

早く開発する必要性については、以下の見解を述べました。

  • プレイされるか分からないマップに時間をかけられない
  • 構想~開発~リリース~フィードバックまでワンセット。
  • 何度も経験することが大事
  • 間延びしるので、モチベーション維持が難しい
  • 同じものをずっと触ると飽きるか、客観的に見れなくなる
  • 開発中に同じアイデアのマップがでると二番煎じの恐怖がある

続いて、マップ開発で心がけていることが語られました。

AIを用いたコーディング支援ツール「GitHub Copilot」の、コードサジェスト機能が便利と述べました。VerseコードはGitHub、レベル上のアクターはUnreal Revision Controlでバージョン管理を行っているそうです。命名規則に関しては、公式のルールを踏襲すると分かりやすいとのことでした。

これらのポイントは、優先順位があるいうことではなく、すべてが同じくらい大事であると語りました。

クラス設計を意識して実装する MVPパターン編 Eisuke( @KEisuke62350514 )

Eisukeさんは、Unityでの開発で使用していたMVPをVerseでのクラス設計に適用する方法について発表を行いました。

「1秒ごとにスコアを1増加させ、UIのボタンを押すとカウントが1増加する」仕組みをMVPで実装する例について、語られました。GitHubにて、実行可能なソースコードが公開されています。

https://github.com/eiei114/uefn_mvp_sample

Modelは、実際に「1秒ごとにスコアを1増加させる」「カウントを1増加させる」ロジックを実行。

Verseで継承できる仕掛けのクラス「creative_device」を継承していないため、生成や初期化はcreative_deviceを継承した「players_manager_device」クラスが担う設計となっているとのことです。

タイクーン制作のためのVerse実装Tips イワケン( @iwaken71 )

続いて、イワケンさんは、ご自身が所属するサイバーエージェントが制作協力を行った『くまモン島』の制作事例を紹介しました。

くまモン島の紹介動画。島コードは「0507-8727-1071」です。

タイクーン(Tycoon)とは、ゲームジャンルの1つで、経営シミュレーションゲームです。

PvPなど戦闘系以外のジャンルでフォートナイトプレイヤーに人気が高かったので、タイクーンを選んだそうです。イワケンさんは、フォートナイトで20種類ほどタイクーンの島をプレイし、いくつかのパターンに分類しました。

同作で画面中央上に表示される独自ポイント「エネルギー」はVerse上で実装しているとのことです。

独自アイテムのカウント表記が難しい点、エネルギーが全プレイヤー共通のリソースであることを理由に、「エネルギー」をVerseで実装したと述べました。

開発時には、ゲームを良くするために追加仕様の検討をするのが楽しくもあり、苦労したポイントだったとのことです。

参加者インタビュー

やはり横のつながりが欲しいなと思って、イベントに参加しました。毎回、刺激をもらえるのでとても楽しいです。

主催者インタビュー

フォートナイトは、アメリカのEpic Gamesにより開発されたゲームです。Unreal Engineは、同社が作るゲームエンジンなのですが、私たちはUnreal EngineをカスタマイズしたUEFN(Unreal Editor for Fortnite)を使ってゲームを作ったりしています。今日は、その中で使えるプログラミング言語のVerseの勉強会です。銀座・後楽園でやってきて、今日は3回目です。

フォートナイトやUnreal Engineなど、まだまだ日本で開発者が少ないので、高め合って盛り上げららえる場所があると良いなと思って開催しています。知見共有だけではなく、仲間と対話する場が出来ていいな、と言う思いもありますし、今回はEpic Gamesからの参加者もいらっしゃるので、交流の場になると良いなという思いもありますね。今後は、規模を大きくしたいというよりは、継続するという点を大切にしたいなと思っています。

イベント協力

Epic Games Japan

懇親会の食べ物や飲み物などを提供いただきました。 https://www.epicgames.com/site/ja/home

木村情報技術株式会社

当日の配信などで協力いただいております。

木村情報技術株式会社は、医療業界におけるWeb講演会運営・配信サービスの売上シェアNo.1の会社です。 AIサービスの研究・開発、eスポーツ、メタバース、ChatGPTなど、続々と展開中。 最近では、クリエナビという「ゲームをつくる攻略サイト」を運営しています。

Alche株式会社

イベントの計画、進行などを協力しています。

Alche株式会社は、Unreal Engineを利用してメタバースという領域でエンターテイメントコンテンツを制作している会社です。 これまで、複数のライブパフォーマンス、テーマパーク型のイベントなどの実装、制作を行っています。 https://alche.studio/

イベント主催

UEFN Tokyo

「UEFN.Tokyo」は、Alche 代表 川 大揮氏が主導する「Unreal Editor For Fortnite(以下、UEFN)」の勉強会。UEFNのクリエイターが集まり、LTや懇親会を通して知見を共有します。

https://uefn-community-tokyo.connpass.com/

docomo R&D OPEN LAB ODAIBA

所在地:東京都港区台場2-3-2 台場フロンティアビル 12F

アクセス:お台場海浜公園駅から徒歩1分、東京テレポート駅から徒歩3分

公式ホームページ:https://docomo-openlab.jp/

docomo R&D OPEN LAB ODAIBAは、コワーキングはもちろんイベントやプレゼンテーションなど目的に合わせて活用できる3つのエリアを提供しています。オープンな環境とクリエイティビティを刺激する最新の機材で、人と技術の交流による新しいものづくりを促進します。

FAQ

ご利用者様から多く寄せられる質問はこちら

Contact

お問い合わせはこちら